2017 / 04
≪ 2017 / 03 - - - - - - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 - - - - - - 2017 / 05 ≫

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

名古屋フィルハーモニー交響楽団 第21回市民会館名曲シリーズ

2010年5月23日(日) 中京大学市民会館オーロラホール(旧名古屋市民会館大ホール)16時開演

曲目:ブラームス ピアノコンチェルト一番 ニ短調
   ブラームス 交響曲第一番      ハ短調

指揮:ティエリーフィッシャー
ピアノ独奏:小菅優



快演、名演。

この二語に尽きる、この日の演奏。

コンチェルトでは若きソロイストの小菅優嬢が持てる力を120%発揮し、交響曲ではフィッシャーの統率のもとで名フィルが引き締まった筋肉質の演奏を私たちに届けてくれた。二曲共にそれなりの満足するでき、という状況はなかなか無い演奏である。ただし、聴衆によってはまるで評価しないかも(たとえばフィッシャー/名フィルの幻想を西崎専一氏が酷評しているように)しれない。それは「フィッシャーの音楽」をどのように評価するのか、という根本的な問題につながる。。。。。そんなことを思い浮かばせるくらい出来の良かったこの日の演奏であった。

さて1曲目、ピアノコンチェルト1番。
演奏前は頭の中・感情は「杞憂」で一杯であった。なぜ?という方は小生の過去エントリのこちらを参照して下さい。
ところが、ピアノが鳴り出してすぐにその杞憂が吹っ飛んだ。良い演奏になるオーラがほとばしっておりました。以後安心して曲に集中。

全体に的に良かったのだが、少々気になったところだけを書き記す。

曲のスタートから中程くらいまで、この人らで呼ばれていたトランペットのセカンド君が余りの緊張のためか音を外しまくり。小生は我が耳を疑ってしまいましたが、一フレーズ吹いてはしきりにクチビルを拭うその仕草から納得。「君が犯人か」
どうなることかと思ったが、中盤からは何とか持ち直す。まあ、満足する出来ではないけど。
2010年8月4日取り消し対応。詳細については追記部分参照)

おそらく第2ヴァイオリンかと思うのだが、強奏の部分になると弾き終わりになんだか異なる音を残す。小生の耳の異常なのだろうか。

あとティンパニ。この日の湿気状態のため天然皮のヘッドの調子が悪かったのか芯のない響きをしていたように感じた。

さて上記のことは些細な疵である。それをおぎなって余りある演奏の出来映えであったように思う。
この曲を貫いていたフィッシャーのスタイルは、いたずらに残響を残さぬように、音を音符の音価以上に残さぬように切り上げて推進していくと同時に響きの美しさを求めていくというスタイル。推進力、前へ前へと向かうベクトルがこの曲の真骨頂と定めての演奏であったか。

ソロイストの小菅嬢、小生はこの日の演奏から「才気煥発」というタイプではなく「努力努力の人」という印象をうけた。その彼女の「少々ごつごつした感じ」がこの曲の持つ「若さ」にマッチしていたように感じた。

「幸福なマリアージュ」

この日の演奏を表現する、もっとも良い言葉ではないだろうか。

欲をいうならば、もう少し左手が強かったら、そしてもう少し音量が大きかったら、なんて思う。
ピアノ単独で聴くと十分な音量であったのだが、このコンチェルトではオケが音をだいぶ抑えていた。交響曲の響きと比べると(人数も違うが)コンチェルトは相当小さかったのだ。
そのため、オケが今ひとつぼやけた表現になってしまった感もある。彼女の今後の課題であろう。

音量に不満こそあれ、緊張感のある音空間をオケと指揮者と作り上げていたのは見事。


二曲目、交響曲第1番。
フィッシャーらしくもない、と書くと語弊があるがテンポ的にはまるで普通の導入。しかし音に、響きに「キレ」があるのでそれにごまかされて「速く」感じる人もいるだろうな。響きは重厚に作られているが「ぬかるんで」はいない。またフィッシャーはスコア通りに全ての繰り返しを行うが、それでも「たるみ」を感じさせることなく音楽を作っていく。このあたりの技量は見事である。

最初に難癖付けを行ったので罪滅ぼし、というわけではないがこちらでは素晴らしかったことを指摘しておこう。
まずクラリネット。ボルショス氏と井上氏、ブラヴォ!いやあ音色といい歌心といいベストの演奏ではなかっただろうか。
ホルン。この日のトップは水無瀬氏。ブラヴォ。少々すげない演奏なのは相変わらずなのだが。
コンマス日比氏。ショスタコのあのメロメロな音程はどこへやら。なかなかの演奏でした。

そしてTF。そんなにテンポが速くなることもなく、まあ普通に(演奏の質はとても良かったのですよ)進んでいったのだが、終楽章はやりました。テンポにメリハリを付け曲を一気に盛り上げ、音楽の質も加速させたのである。
中間部から緩急のメリハリを激しく表現していき、最終部分では音価も短く切り上げてなおかつ一気に加速!この快感、とても「肉体的運動的な」快感なのだが、音楽が「頭だけ」の所有物ではないことを、それは音楽の根源を示すものでもある・・・・・・・



おおっと、なんだかハナシが大きくなりすぎてまとまらなくなってきましたので、またまた中途半端ではありますが、このあたりで筆を置きましょう。


てなわけで、この日の演奏は「できることならば、時間をさかのぼってもう一度聴きたい」という素晴らしいものでした。


追記

2010年8月3日に当方の誤認識につきましてn7ms さまから貴重なご指摘をいただきました。
当方の誤認識を明確にするため完全削除とせず、該当部分を取消線にて対応させていただくことといたしました。

正しくはどういう状況であったかにつきましては、下部投稿欄にございます「ご指摘感謝 n7ms さま 「Re: よく確かめてください」中のn7ms さまのご指摘部分(青色文字になっております)をご参照下さい。




【充実感がありました】
協奏曲でオケが薄かったのはピアノの音量への配慮だったということですか・・・必要以上に薄かったことを考えると、そういうことなのかな?
とはいえ、ご指摘の通り小菅優さんの着実に音を出していく武骨なまでのやり方がブラームスに相応しかったと思います。

交響曲は見事でしたね。
繰り返しはすべてやり、決して手を抜かないが鈍重にはならない充実したものでした。
コーダでの追い込みはすさまじく、それまでの充実感が最後に大きく結実して幸せな輝きをみせました・・・ああいうことができるフィッシャー氏のアプローチは素晴らしいと思います。

次回が早くも楽しみです。
【Re: 充実感がありました】
充実感、至極同意。
小生などは聴きながら入れ込みすぎて、終演後ぐったり。
嫁さんに「なんか異様に疲れてない?」と疑問&心配されたほどでした(苦笑)

> 協奏曲でオケが薄かったのはピアノの音量への配慮だったということですか・・・必要以上に薄かったことを考えると、そういうことなのかな?
こいつは単に小生の感覚でして、実は「単に」音が薄かっただけかもしれません(笑)
交響曲が鳴っていましたから、そんな感じなのかな?なんて思った次第でして。。

> とはいえ、ご指摘の通り小菅優さんの着実に音を出していく武骨なまでのやり方がブラームスに相応しかったと思います。
小生、小菅嬢はテレビ以外では初聴取でしたが、事前の想像以上にがっちりしたスタイルだったので驚くと同時にこの曲にマッチしていると感じました。


> 交響曲は見事でしたね。
> 繰り返しはすべてやり、決して手を抜かないが鈍重にはならない充実したものでした。
> コーダでの追い込みはすさまじく、それまでの充実感が最後に大きく結実して幸せな輝きをみせました・・・ああいうことができるフィッシャー氏のアプローチは素晴らしいと思います。
> 次回が早くも楽しみです。

至極同意!です。

次のフィッシャーは・・・とカレンダーをみながら待ち遠しく考えている小生、まるで遠方に住む恋人に会える日を待つかのよう・・・と頭の中では季節外れの「クリスマスイヴ」が鳴ったりしております。

次は8月ですね。楽しみだなあ。
【ご指摘感謝 n7ms さま 「Re: よく確かめてください」】
非公開でのメッセージでしたが返信するにあたって
何がなにやら不明になってしまいますので
メッセージも公開引用させていただくことにいたしました。あしからずご了承の程を。

n7ms さま、ご指摘感謝です。
この記事を書いたとき、またこの日の名フィルを聴いたときの状況を
薄れつつある記憶の中から拾い出しますと、
「ラッパむちゃんこ外してるなあ?いったいどっちが外しているのかなあ?」なんて思いながら、小生は「仕草」で判断して書き込んでしまっていたようです。
イカンですね。外している「音」・「何の音」が外れているかで判断しなければなりませんでした。楽譜等で音を確かめずに書き込んでしまった当方の完全なミスです。

この件につきましては、追記をつくりまして訂正させていただきます。

夫婦で聴きにいってますので(当然趣味で聴きに行っているのですが)、
この日の名フィルまた他日の名フィルや他のオケや音楽家に対しても、
様々な事柄を他人に確認してはおりませんし、一般人の小生は残念ながら他人に確認する手段を持ちません。たまたま友人などが同じコンサートに行った際は可能なのですけれど、それでも所詮「素人の床屋談義」に過ぎません。
したがいまして「よく確かめてください」とのいただいたコメントのタイトルですが「誰が外していたのか」を確かめることは、件の演奏でも、これから将来に行われる演奏においても小生にとってはまったく実現不可能です。この点はご理解下さい。

付け加えるならば小生の耳は「タコ」ですので、小生自身も自分の耳はまるで信用しておりません。
もし今後も小生のブログをお読みいただく機会がございましたら
そのあたりを割り引いていただければ幸いです。
また「タコ耳」ですので今回のような事実誤認は多々あると思います(誤認だらけであるとも思うのですが)。その際はこれに懲りずにご指摘いただければなお幸いです。

しかしそうでしたか、トップ氏・・・この曲のトップ誰でしたっけ?井上氏だったかなあ・・・もう三ヶ月も前のことですので小生の記憶がまるで不鮮明なのです。ちなみに小生が大間違いをして名誉を傷つけてしまった二番のトラ氏は誰でしたっけ?今度名フィルに入団が決まった広島出身の宮本弦氏だっただろうか?n7ms さまは記憶が鮮明でうらやましい!・・・はロータリーが苦手なんですね。
小生の記憶がただしければなんとなく思い当たる節が・・・という気がしなくもないですが(藤島氏だったら、彼はロータリー苦手そうだったよな、なんて自分勝手に推測したりするのですが)まあいかんせん小生の記憶が信用できないのですけど(笑)


>  ~曲のスタートから中程くらいまで、この日トラで呼ばれていたトランペットのセカンド君が余りの緊張のためか音を外しまくり。小生は我が耳を疑ってしまいましたが、一フレーズ吹いてはしきりにクチビルを拭うその仕草から納得。「君が犯人か」…~
>
>  聴き違いじゃないですか? 他の人に確認しましたか? 私には1番の不調(又は横ラッパが苦手)のように聴き取れましたが…。少なくとも,2番はノー・ミスでしたよ。
>  クチビルを拭うのは,N響のトラ時代からの癖のようです。2007年の「N響ほっとコンサート」やそれ以降のN響定期の録画が何よりの証拠。
>  何はともあれ,ご自身の耳を疑ったほうがよさそうです。
この記事へコメントする















ブラームス・ツィクルス#1 ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ブラームス:交響曲第1番 ピアノ:小菅優 指揮:ティエリー・フィッシャー 東京公演の更新が遅くなったのは、つまるところ感想が途中から纏まらなくなってしまったためで、珍言亭ムジクスさまはじめ、 ...
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
メールなどはこちらから。

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。